ジ・オフィス シーズン2エピソード12「けが人」
本日のボキャブラリーはこちらです。
chuck 〜をぽいと投げる
ジーニアス英和辞典第5版によると、物理的に物を投げるの意と、仕事などを投げ出す、やめるという意味もあるようです。
chuck him a ball
彼にボールを投げる
(アメリカの日常会話だと”toss”の方がよく聞く気がします。でも気のせいかもしれません)
後者だと、
chuck one’s job
chuck up one’s job
chuck in one’s job
と言った表現があるようです。
例文
That super model chucked the glamour of the catwalk for a rich husband and big house in the suburbs.
そのスーパーモデルは金持ちの夫と郊外の大きな家のために華やかなファッション界から身を引いた
(ジーニアス英和辞典第5版より)
ちなみに少し脱線しますが、パム役のジェナ・フィッシャーとアンジェラ役のアンジェラ・キンジーのポッドキャスト “Office Ladies” のあるエピソードで、アンジェラが「ぽいと投げる」の意味で
“chunk it”
という言葉を使いました。
それを聞いてジェナは大爆笑。
え、待って、いまあなた、”chunk” って言った!? “chuck” でしょ、と。
それを聞いてアンジェラも、え!今までずっと”chunk” と言ってたわ!!とびっくり。
アメリカ南部ルイジアナ州出身のアンジェラ。たびたび、発音(南部には特有の訛りがあります。テキサス出身のブッシュ元大統領も特徴的ですね)や、今回のように単語の間違いをジェナに指摘されて、二人で爆笑する場面がこのポッドキャストでは時々あります。
ところが、この話には後日談があり、ジェナが帰宅して夫のリーにこの話しをしたところ、同じく南部のテキサス州出身のリーも “chunk” と言うと言うのです。
さすが広大なアメリカ。土地が違うと単語も微妙に違うんですね。
さて、脱線しましたが、今回のエピソードで “chuck” が使われるているシーンを見てみましょう。
オフィスの受付にマイケルから電話がかかってきます。何やら、自宅で大怪我をしたので迎えにきてくれとのこと。しかし、パムは拒み、マイケルはじゃあライアンを送ってくれと言いますが、ライアンも拒否。他の誰も行きたがりません。
そこにドワイトがやってます。事態を知ったドワイトは、一目散に飛び出し車に乗り込みマイケルの自宅へ向かおうとします。
ところが、あまりにも慌てて車を出したので、駐車場を出る際に電柱に衝突します。しかしその衝突により嘔吐したうえ、バンパーも外れてしまっているのにマイケルのもとに向かいます。
後に明らかになるのですが実はこの時、ドワイトは脳震盪(concussion)を起こしていました。
そのせいで、オフィスに戻ってきてからなんだか様子がおかしく、パムにも優しく接します。
パムがロイにクリスマスにもらったというMP3プレイヤーについて、ロシアのとあるウェブサイトなら激安(1曲2セント!)で音楽をダウンロードできるよ、と教えてあげたり、でもロシア語の曲しかないけどね!・・・冗談だよ!と冗談を言ったり。
そしてこのカバーを付けておけば絶対壊れないよ!とカバーを付けてあげます。カバーの強さを証明するために、投げてみてよ、というのがこちらの会話です。
Dwight: These covers… totally indestructible.
Pam: Really?
Dwight: Yeah. Throw it. I promise it won’t break. Chuck it.
ドワイト: このカバーは、絶対壊れないんだ。
パム: 本当に?
ドワイト: ああ。投げてみてよ。絶対壊れないから。投げて。
そしてパムが投げたところ、本当に壊れていませんでした。
この受付での(いつもはありえない)フレンドリーな会話の後、ドワイトが受付のデスクをパタパタっと手で軽くたたいてから去るのですが、この仕草、いつもジムがやるもので、パム役のジェナ・フィッシャーとドワイト役のレイン・ウィルソンが、考えついた演出だそうです。
さて、そもそもマイケルが電話してきた「大怪我」とはなんだったのか・・・?何が起きたのかマイケルが真剣に語るシーンが滑稽で可笑しくて笑ってしまいます。ぜひ見てみてください。
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