The Office S2:E11 “Booze Cruse”より | Wrap one’s head around: 〜を理解する

The Office(ジ・オフィス)

ジ・オフィス シーズン2エピソード11「酒飲みクルーズ」

本日のボキャブラリー

wrap one’s head around

(難しいこと・複雑な内容)を理解する

さっそくこのフレーズが出てくるシーンを見てみましょう。

今回のエピソードでは、オフィスのメンバーが連れ立ってパーティークルーズに乗り込みます。

しかし、会社からお金を出してもらうために研修という体裁でやらなければならず、コーポレートオフィスから見張りのブレンダも派遣されています。

マイケルはリーダーシップ研修と称してみんなを連れ出したからには、ブレンダの見ている前で研修をしなくてはなりません。

しかし、クルーズを取り仕切るのはこの船の本物のキャプテン、ジャックです。

しびれを切らしたマイケルは、ジャックがいなくなったすき(関係者限の部屋にメレディスを連れ込んでいます笑)に、音楽を演奏していたバンドからマイクを奪い、スピーチを始めます。

I have some very, very urgent news I need to tell everybody. Right now. Listen up. The ship is sinking. Okay? We’re going down right now. Just wrap your head around the reality of that.

みなさんにお伝えしなければならない、非常に緊急のお知らせがあります。いますぐにです。聞いてください。この船は沈んでいます。いいですか?いままさに、沈んでいるのです。その現実を理解してください。

ひどい(笑)

実は、会社を沈み行く船に例えてリーダーシップに関するスピーチをしようとしているマイケル。ダンダーミフリンのメンバーは、それを理解してあきれ顔ですが、他の一般客は大パニックで大騒ぎ。なんと、船から湖に飛び込んでしまう人も。(実は人が飛び込む予定はなかったらしいのですがエキストラが勝手に飛び込んでしまったんではなかったかな、と、製作総指揮でこのエピソードの脚本も書いたグレッグ・ダニエルズがポッドキャスト “Office Ladies” で明かしています。)

騒ぎに気付いた本物のキャプテンのジャックが戻ってきて、マイケルは手首をデッキの手すりに縛り付けられ、事態は落ち着きます。

そして、このエピソード、ジムパムの関係に大きな変化をもたらす、ちょっと切ないエピソードです。

こういうエピソードでは、ジムを演じるジョン・クラジンスキーとパムを演じるジェナ・フィッシャーの演技が光ります。船内での乱痴気騒ぎにうんざりしたジムとパムのデッキのシーンは秀逸です。

コメディーなのに、ジムパムのシーンは丁寧に、そしてとてもリアルに描かれ、それがこのドラマが愛される理由でもあると、グレッグ・ダニエルズも語っています。

そして、デッキで縛り付けられているマイケルに話しかけるジム。その哀れな姿に本当にマイケルってしょうもないやつだな、と思ってしまうのですが、このシーンで思いがけずジムに重要なアドバイスを与えます。

ちなみにこのシーンでのマイケルのセリフ “Never, ever, ever, give up.” は、もちろんイギリスの首相ウィンストン・チャーチルの有名な演説からの引用ですが、グレッグ・ダニエルズの好きな演説で、毎回聞くたびに泣きそうになるとか。

しょうもないやつだけど、それだけじゃない、というのがマイケルの魅力でありこのドラマの魅力でもあるんですよね。

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