ジ・オフィス シーズン2エピソード15「男女平等」
さっそくこの表現が出てくるシーンを見てみましょう。
このエピソードでは、NYのコーポレートオフィスで働くマイケルのボスにあたるジャンが、スクラントン支社の女性従業員を会議室に集めて啓蒙しようと研修を開きます。
その集まりをうらやましく思ったマイケルは男性従業員を連れて1階の倉庫に向かい、倉庫の男性従業員も含めて仲良くなろうと試みます。
上階のオフィスで働くメンバー(ジム、スタンリー、ライアン)が倉庫の荷物運びを手伝っているシーンで、ライアンが「流れ作業でやった方が速くできるんじゃない?」と提案します。
Ryan: You know what? We could get this done a lot quicker if we formed a type of assembly line.
Stanley: This here is a run-out-the-clock situation. Just like upstairs.
(訳)
ライアン: ねえねえ、これ、流れ作業でやったらもっと速くできるんじゃない?
スタンリー: これは引き延ばし戦術をとってるシチュエーションなんだ。上のオフィスにいる時と同じさ。
このスタンリーのセリフの直後、オフィスで女性たちに語りかけるジャンの「男性が使うスポーツの比喩が、女性が職場でついていけない言葉のひとつね」というセリフがかぶります。”run out the clock” はアメフト用語だそうなので、まさにですね。
そしてこのセリフでもわかる通り、スタンリーはいつもやる気がないキャラです(笑)
ちなみにパム役のジェナ・フィッシャーとアンジェラ役のアンジェラ・キンジーのポッドキャスト “Office Ladies” によると、このエピソードのアイディアは、ジェナとアンジェラが製作のグレッグ・ダニエルズに提案したものだそうです!
ある日、現場でグレッグを捕まえて二人が提案すると、グレッグはいいねと言って脚本家の一人であるB・J・ノバク(ライアン役で出演もしています)を呼び止め、メモをとらせたそうです。
ジェナとアンジェラ「ジャンが女子を集めてセミナーをやるの!」
B・J「いいね。それでそれで?」
ジェナとアンジェラ「それで、マイケルは男子を集めるの」
B・J「うんうん、それで?」
ジェナとアンジェラ「・・・その後は考えてないわ!」
といった感じで提案し、B・J・ノバクがそこから想像を膨らませこのエピソードを書き上げたそうです。
また、パムがジャンに話すテラスのある家のエピソードは、実際にジェナ・フィッシャーの子どもの頃の夢を参考にしているそうです。
ジェナによると、B・J・ノバクに「子どもの頃夢に見ていて、でも大人になってから現実的じゃないなって気づいてあきらめたことってある?」と聞かれたそうです。
また、ダンディーズの脚本を書いたのもB・Jなのですが、そのエピソードで酔い潰れる演技をしなくてはいけないけど、普段あまりお酒を飲まないというジェナ・フィッシャーをバーに連れていき、ジェナが酔っ払っていく様子を観察して脚本を書いたそうです。
そんな、脚本家と役者のコラボレーションによって生まれるリアルなシーンもこのドラマの魅力ですね!
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