言わずと知れた、マイケル・スコット役のスティーブ・カレル。どんな人物なのか？奥さんは？他のおすすめ作品は？調べてみました！
情報元: Wikipedia , ポッドキャストOffice Ladies
来歴
マサチューセッツ州ボストンの西北に位置するコンコードという街で、電気技師の父親と精神科看護師の母親の間に生まれ、近くのアクトンという街で育ちました。4人兄弟の末っ子です。
出身校はデニソン大学。在学中は即興コメディ劇やアイスホッケー、学内のラジオ番組のDJを務めていました。アイスホッケーは卒業後も趣味で続けており、The Officeでもその腕前を披露するエピソードが何度か出てきます。
1962年8月16日生まれですので、今年で59歳のアラカンですね。
めちゃくちゃかっこいいアラカンですが。
Embed from Getty Imagesキャリア
The Officeでブレイクする前にも、アメリカ国内では『ザ・デイリー・ショー』という番組で頭角を表していました。
2005年から始まったThe Officeのシーズン1は大ヒットには至らず、何シーズンまで続くかも不明な状態でした。しかし、シーズン2の撮影が始まる直前に公開された映画『40歳の童貞男』が大ヒット。主演と脚本を務めたスティーブ・カレルも一躍大スターに！
しかしスティーブ・カレルの実力は、コメディアン、コメディー俳優としての面白おかしい演技にとどまりません。2006年の映画『リトル・ミス・サンシャイン』では自殺未遂を図ったゲイの叔父というダークな役柄を演じて高い評価を受けました。
The Officeをシーズン7途中で降板した理由も、映画のキャリアに集中したいから。実際近年の出演作品は、演技力が光るシリアスな役どころが多いです。
最近は、The Office製作のグレッグ・ダニエルズと再びタッグを組み、Netflixオリジナル『スペース・フォース』でコメディーに戻ってきました。要チェックです！
家族や人柄
スティーブ・カレルの奥さんはナンシー・カレル。子供が二人います。
ナンシー・カレル自身もアメリカの長寿お笑い番組『サタデー・ナイト・ライブ』に出演していたコメディエンヌ。ナンシーがスティーブが講師を務めていた即興のクラスの生徒だったのが二人の出会いだそうです。
The Officeにも初めはマイケルが購入した家の不動産屋として、後に交際相手として登場します。
パム役のジェナ・フィッシャーによると、撮影現場にナンシーが現れると、スティーブがすごくうれしそうな表情をしていたとか。微笑ましいカップルです。
スティーブがマイケル役で2006年ゴールデン・グローブ賞を受賞した際のスピーチでは、何を言ったらいいかわからないけど、妻が渡してくれたんだ、とナンシーが書いたという（実際にナンシー書いたのかネタなのかはわかりません）原稿を読み始めます。妻への感謝の気持ちと愛のあふれる名スピーチです。
最近だと、ジムを演じるジョン・クラジンスキーのYouTubeチャンネル “Some Good News” にスティーブがゲスト出演したのですが、冒頭、ちらっとナンシーも出てきます。
The Officeでははちゃめちゃなキャラクターを演じるスティーブですが、普段は謙虚で周囲への思いやりにあふれる人物。撮影現場にも毎日誰よりも早く到着し、静かに準備をしていたのだとか。
そんなスティーブ・カレル出演のおすすめ作品
筆者の独断と偏見で選びました。
1位 ビューティフル・ボーイ
父デヴィッド・シェフと息子ニックによる2冊のベストセラー回顧録を基にした“ビューティフル・ボーイ”は、依存症に耐えながらも生き、何度も振り出しに戻りながらも少しずつ回復していく、家族の何年間にも及ぶつらくも感動的な体験を描いている。
– Amazonプライムビデオより
Amazonオリジナル作品です。スティーブ・カレル演じるデヴィッドの依存症に苦しむ息子ニックを『君の名前で僕を呼んで』『ストーリー・オブ・マイ・ライフ / 私の若草物語』のティモシー・シャラメが演じています。とにかくこの二人の演技が素晴らしく、依存症と戦いもがき苦しむ息子と、それを時に優しく見守り時に厳しく接する父親という難しい役どころを説得力のある演技で魅せてくれます。また、現在と過去を行き来するストーリー展開が、暗くなりすぎず物語に深みを持たせます。
そしてそして、The Officeファンにはたまらない、ホリー役のエイミー・ライアンがデヴィッドの元妻、ニックの母親として登場します。パラレルワールドでマイケルとホリーはニックという素晴らしい息子を授るのだけど、後にそれぞれの人生を歩き始めるのだな、とか勝手に想像して胸が熱くなりました（笑）
2位 30年後の同窓会 LAST FLAG FLYING
ベトナム戦争を経験した1人の退役軍人が戦友の元海兵隊員2人の元を訪れ、イラクで戦死した息子の遺体をアーリントンまで運ぶのを手伝ってほしいと頼む。彼の死の真実を知った3人は、自身のつらい過去を振り返り、悲しい思い出の中で再び心を通わせる。
– Amazonプライムビデオより
こちらも、Amazonオリジナル作品です。3人の男たちが、最初は反発し合いながらも困難を通じて心を通わせていくという、大筋は王道ストーリーですが、こちらもスティーブ・カレル演じる息子思いで真っ直ぐな父親像が胸を打ちます。
スティーブ・カレル演じる主人公“ドック”の友人を演じるのは、ドラマ『ブレイキング・バッド』でウォルターを演じたブライアン・クランストンと、映画『マトリックス』でカリスマ的指導者モーフィアスを演じたローレンス・フィッシュバーン。実力派俳優ぞろいの名作です。
ラストシーンはホロリと泣いてしまいます。ティッシュを用意して見ましょう。
3位 マネー・ショート華麗なる大逆転
実話に基づき、4人のアウトサイダーを描いた物語。大手銀行、メディア、政府が否定した世界経済の破綻を予見した男たちによる大胆な投資は、銀行のいかがわしい闇を浮かび上がらせた。そこには人間も物も、何もかも信じられない世界があった。
Amazonプライムビデオより
原題は “The Big Short” 。Shortは「空売り」の意味で、2008年のいわゆるリーマン・ショックを引き起こしたアメリカ住宅ローンにまつわるからくりにいち早く気づき巨額の空売りを強行した男たちの物語を描きます。邦題の「マネー・ショート」はどういう意味を意図してるんでしょうね。
ゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞など様々な賞でノミネートされた（アカデミー賞は脚色賞を獲得）名作です。出演はスティーブ・カレルの他に、ブラッド・ピット、クリスチャン・ベール（本作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネート）、ライアン・ゴズリングという豪華メンバー。
スティーブ・カレルは、モルガン・スタンレー傘下のヘッジファンドで勤めるマーク・バウムを演じます。正義感が強いがキレやすくて暴言が多い、でも実は兄の自殺という心の傷を抱えた複雑な人物です。コミカルな要素は全くなく、The Officeのマイケル役とは全く異なるスティーブの演技を楽しむことができます。
また、あの経済破綻が起きたからくりを知ることもできて、知的好奇心も満たしてくれる作品です。
