ジ・オフィス シーズン2エピソード3「オフィスオリンピック」
本日のボキャブラリーはこちらです。
up to code 規約に合致して
“up to” は複数の用法があるのでいろんなところでよく聞く表現ですね。
例えば
“It’s up to you.”
君次第だよ。
とか
“This medicine must be taken up to 30 minutes before a meal.”
この薬は食事の30分前までに飲まなければいけません。
(ジーニアス英和辞典第5版より)
のように、「〜次第で」とか「〜まで」といった意味もあります。
“up to code” で使われている”up to” は「〜に適して」という意味合いになります。
“code”もさまざまな意味がありますが、ここでは「規約」の意味です。
では、このフレーズが出てくるセリフを見てみましょう。
このエピソードでは、マイケルは家を購入することを決意します。そして、契約書にサインをしに行く当日、オフィスでドワイトが同行しましょうか?と提案するシーンです。
Dwight: You have your lawyer there?
Michael: Uh, I don’t need one.
Dwight: Can I be your representative?
Michael: I don’t need a representative.
Dwight: I think I should be there.
Michael: No, no.
Dwight: No, I’m good. I can make sure things are up to code.
Michael: No, Dwight. I’m fine.
ドワイト: 弁護士はついてるんですか?
マイケル: いや、必要ない。
ドワイト: 私が代理人になりましょうか?
マイケル: いや、代理人も必要ない。
ドワイト: 私がいた方がいいと思うんです。
マイケル: いや、いいんだ。
ドワイト: いえ、私は得意なんです。確実に全て規約に適合させられます。
マイケル:いや、ドワイト。大丈夫だから。
結局、ドワイトを連れて契約しに新居へ行くマイケル。新居で待ち受ける不動産業者のキャロルを演じているのは、ナンシー・カレル。マイケル役のスティーブ・カレルの奥さんです!ナンシー自身もサタデーナイトライブに出演していた一流のコメディエンヌです。スティーブはナンシーのことが大好きで、ナンシーが撮影現場にいるだけで、すごく嬉しそうな表情をするそうです。素敵ですね。
去年、ジムを演じるジョン・クラジンスキーのYouTubeチャンネル “Some Good News” にスティーブがゲスト出演したのですが、冒頭、ちらっとナンシーも出てきます。素敵なご夫婦です。(ちなみにジョン・クラジンスキーの奥さんは「プラダを着た悪魔」や「メリー・ポピンズ」のエミリー・ブラントです。)
マイケルとドワイトがマイケルの新居に行っている間、オフィスでは退屈したジムが「オフィスオリンピック」を開催します。オフィスにある物を使ってさまざまなゲームをして競うイベントです。チョコレートのM&Mを誰が一番多く口に詰められるか(競うまでもなくケビンが金メダルを獲得)、次にエレベーターがフロアに着いた時に降りてくるのは誰か当てるとか。メダルはクリップとヨーグルトの蓋を使って作られます。(このメダル、シーズン3の最終話「The Job」でも出てきますので、覚えておいてください!)
さて、マイケルは契約書にサインする直前になって、ローンが10年ではなく30年だと気づきます。その重みに怖気付くマイケル。しかし、今を逃すと7000ドル損するとキャロルに言われ、契約を決意します。
恐らく人生で一番高い買い物をしたマイケル。ここで家庭を築く理想を描き、孫の姿まで想像します。
マイケルとドワイトがオフィスに戻ると、仕方なくオフィスオリピックは終了。
しかし、ジムはせめて表彰式をやりたいと、準備をし、マイケルとドワイトも招待します。
そして、マイケルの新居購入を祝して金メダルを授与します。
表彰台に立ち、従業員に祝福されるマイケル。その目には涙が浮かんでいます。ここで涙を見せるとは他のキャストもスタッフも知らなかったのですが、スティーブ・カレルの演技が素晴らしく、そのまま採用されたそうです。キャストも感動し、拍手を送るシーンは皮肉はなく心からの祝福です。
この後、少しずつ明らかになっていくのですが、マイケルは子どもの頃友達がおらず、両親は離婚し母親の再婚相手とはうまくいかず、寂しい子ども時代を送っていました。マイケルにとってオフィスの従業員は、ずっと求め続けてきた温かい家族のような存在。その家族に新居の購入という一大イベントを祝ってもらい、誇らしくそして嬉しかったのでしょう。そんな感情をスティーブ・カレルが素晴らしい演技で表現しているのです。
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